アトピーの運動療法の適切な運動強度とは? 

東京・駒沢の皮膚科に勤める地口より

 

本日はアトピーと運動療法の負荷についてお話しします。

 

 私の働く皮膚科では、

 

アトピーを含めた慢性湿疹の方々に対し、

 

医師と相談しながら運動療法を提供しています。

 

炎症症状が強く、浸出液が強く噴き出していたり、

 

皮膚がガビガビになり、皮膚が突っ張っていると

 

運動よりもまず外用薬で治療しますが、

 

数日もすると表皮の状態は落ち着いてきて

 

運動療法が出来るようになってきます。

 

 

外用薬と併用し、

 

生活習慣を見直し、

 

運動療法を行っていくと、

 

日ごとに湿疹のある肌がきれいになっていき、

 

患者さんの皆さんが活動的になっていく方が多いです。

 

 

活動的になっていく患者様からよく伺うのが、

 

「運動を始めるとしたらどんな運動がいいでしょうか?」

 

という質問です。

 

基本的にはどんな運動でもよいと思うのですが、

 

以下のような運動は

 

肌の状態を悪化させる可能性があるので

 

最初のうちはなるべく避けていただいています。

 

・日光の刺激が強いところでの運動

 

・炎天下、もしくはホットヨガのような

 外気から熱を与えられるような運動

 

・激しく汗をかくような運動

※ランニングも、アトピーが中等度以上の方にはおすすめしません、、

 

肌バリア・発汗機能が正常ならば問題ないのですが、

(一般の方には美肌につながるといわれていますが)

 

これらアトピーなど慢性湿疹を持つ方々にとっては、

 

表皮に熱を持ちすぎて、

 

逆にかゆみ、湿疹を起こしやすいです。

 

実際にこういった運動をされて

 

湿疹が悪化した方の話をよく聞きます。

 

湿疹がもともとあった方は

 

まだ表皮下に炎症がくすぶっている場合があります。

 

熱が与えられたり、

 

熱がこもる運動をするとまた湿疹しやすいようです。

 

 

大事なことは、過剰な免疫反応を起こさないために

 

循環を良くすること、

 

いい汗は保湿や気化熱となって体温をさげることから、

 

 「うっすら汗ばむくらいの、呼吸が大きく乱れない」

 

程度の運動をお伝えしています。

※強度としてはウォーキングならば少し息が弾むくらいの早歩きがおすすめです

 

また汗が肌についたままだと

 

これも刺激になりやすいので、

 

汗をかいた後はすぐに汗を拭く、

 

可能であれば洗い流す

 

清潔も心掛けていただいています。

 

*ブログの写真はネットからもお借りしています

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

 

 

【日本アレルギーリハビリテーション協会】

 

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