都内の回復期病院で理学療法士を
しています地口麻衣と申します。
このたび、
アレルギーセラピストの東京会場で
学ばせていただいたご縁で
こちらのブログの方に記事を投稿
させていただくこととなりました。
私は現在、回復期病院の他に
都内の皮膚科で医師の下
日々学びつつ働いてます。
なぜ皮膚科?
そんな声が聞こえてきそうですが
ひとつは私自身も
皮膚炎を患っていたこと、
もうひとつは
アレルギーリハビリテーション
協会の及川さんが提唱されている
ようにアレルギーの疾患は
投薬だけでなく、
他部門の医療職が連携しながら
その患者さんの症状に
対応していくことが必要
だと考えているからです。
例えばアトピー性皮膚炎を
みてみると
"アトピー素因に基づく
慢性的に湿疹・皮膚炎を
繰り返す掻痒のある湿疹を
主病変とする疾患„で、
参考:新しい皮膚科学
皮膚に紅斑や湿疹を呈し、
掻きむしりによる皮膚のただれが
でたり、経過が長い方だと
暗褐色でざらざらとした
肌になります。
参照:新しい皮膚科学
日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎の
ガイドラインをみると治療法は
①薬物療法
②皮膚の生理学的異常に対する
外用療法・スキンケア
③悪化因子の検索と対策
とありますが、
私も別の皮膚炎でそうだったのですが、
投薬・保湿を中心とした治療で
キレイに肌がなる患者さんもいれば、
どんどん悪化していって常に肌が
ジュクジュクと炎症してしまっている
患者さんもいること。
遺伝的に皮膚バリアを作るたんぱく質が少なく、
アレルギー気質が根本にあることも要因の一つですが、
その他の理由の一つに
血流が滞りないかが
あげられると思います。
アトピーの患者さんの運動療法を
受けもつ機会が最近増えたのですが、
みなさん多くが、姿勢・歩容の崩れ、
体幹を中心とした筋力の低下を認めます。
合わせて体がとっても固いこと固いこと…
部分部分ほってたり、
汗をかかなかったりする箇所があるということ
上記のことがアトピーとどう関係があるかというと、
◎全身の血流・リンパ流の循環を妨げるか、
◎妨げず、より循環を促進する身体であるかどうか、
◎自律神経がバランスよく働いているか
だと思います。
皮膚の細胞は
動脈→毛細血管に染み出た組織液から
栄養分を受け取りますが、
逆に代謝で出た老廃物は
静脈やリンパにのせて体表から回収します。
表皮の厚さはおよそ0.2mmと言われていて、
その下の真皮に
毛細血管やらリンパ管やらが詰まっているわけです。
参照:新しい皮膚科学
そんな表層にある血管類が
例えば姿勢アライメントが崩れて、
頭部が前に変位していて、
大胸筋が固く巻き型で、
下部体幹が弱く、
座位では常に股関節を
つぶして座っていたとしたら、、?
血流が滞り、
栄養が皮膚に行きづらくなるどころか
炎症を起こす肥満細胞やアレルゲンも
一部分にとどまりやすいとことで、
より感作が起き、炎症が蔓延化してしまう。。。
その姿勢であれば
自律神経を含む脊椎の動きは少なく、
自律神経の働きは弱い可能性があります
(↑くわしくは及川さんのセミナーでぜひ!)
姿勢や歩行・筋力の改善には
もちろん薬にはできません。
しかし、がむしゃらに
運動すればいいものでもありません。
疾患・生理学・解剖学的に
リスクも踏まえて、
運動内容や負荷量を考えられる
セラピストだからこそ
効率的に安全に運動を
処方できるのではないでしょうか。
まだ薬と併用にはなりますが、
姿勢や歩行を指導された患者さんが
次の受診の時には、
「湿疹がだいぶ減りました」
「以前ほど痒みを感じにくくなりました」
と嬉しそうに話す患者さんも見えます。
・適切な診断と治療方針を
示してくれる医師がいて
・患者さんに合わせた運動処方
が出来るセラピストがいて
また、今回は書けていないですが
・皮膚にとって必要な食事療法を
指導してくれる栄養士がいて
・慢性的な皮膚炎に苦しみ、
抑うつ状態にある患者さんの
メンタルフォローをする臨床心理士がいて…
それぞれの職種の得意分野を持ち寄って、
患者さんをチームフォローできる、
そんな病院があってもいいのではないかと思います。
最後まで長文お読みいただきありがとうございました。
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